民生委員は民生委員法に基づき、厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。給与の支給はなく(無報酬)、ボランティアとして活動しています(任期は3年、再任可)。また、民生委員は児童福祉法に定める児童委員を兼ねることとされています。
民生委員・児童委員(以下「民生児童委員」という。)は、人格識見高く、広く地域の実情に通じ、社会福祉の増進に熱意のある人など、民生児童委員法に定める要件を満たす人が委嘱されます。民生委員推薦会による選考等、公正な手続きを経て推薦・委嘱がなされています。
京都市では現在2,728人が民生児童委員として活動しています。
民生児童委員は、自らも地域住民の一員としてそれぞれが担当する区域において、住民の生活上のさまざまな相談に応じ、行政をはじめ適切な支援やサービスへの「つなぎ役」としての役割を果たすとともに、高齢者や障害者世帯の見守りや安否確認などにも重要な役割を果たしています。
また、児童委員の中から厚生労働大臣は「主任児童委員」を指名します。
京都市では406人が主任児童委員に指名されています。
主任児童委員は、子どもや子育てに関する支援を専門に担当しており、平成6年1月に制度化されました。
担当区域を持たず、区域担当の民生児童委員と連携しながら子育ての支援や児童健全育成活動などに取り組んでいます。
なお、今日地域における福祉ニーズが増大し、多様化する中、住民の立場に立った相談や援助を行う地域福祉推進の主要な担い手として、民生児童委員の果たす役割はますます大きくなってきています。しかし、一方で令和4年の一斉改選における民生児童委員定数充足率は全国平均で93.0%(京都市99.2%)であり、実に15,191名(京都市21名)の欠員が生じるなど、民生児童委員のなり手不足が深刻となっています。
こうした課題に対して、民生児童委員(主任児童委員を含む)が活動しやすい環境づくりを進めることとともに、地域住民の理解を深めていくことが必要であり、本連盟としても、こうした課題に対処すべく、検討を行ってまいります。